柔らかいマットレスのおすすめ8選｜メリット・デメリットや選び方を紹介

柔らかいマットレスは、身体にフィットしやすく、保湿性や保温性の高いことが魅力のマットレスです。しかし、寝返りが打ちにくかったり、湿気がたまりやすかったりする注意点があるため、特徴とデメリットを理解したうえで購入することが大切です。

この記事では、柔らかいマットレスのメリット・デメリットと選ぶ際のポイントを詳しく紹介します。おすすめのマットレスも紹介しているので、マットレスの買い替えを検討している人は、ぜひ参考にしてみてください。

柔らかいマットレスが向いている人

柔らかいマットレスは、包み込まれるようなフィット感を味わえますが、すべての人が快適に眠れるとは限りません。自分に合ったマットレスを選ぶためにも、どのような人に柔らかいマットレスが向いているのかを知ることが大切です。

ここでは、柔らかいマットレスが向いている人の特徴を詳しく紹介します。

横向き寝が多い人

横向き寝で眠ることが多い人には、身体が沈み込みやすい柔らかいマットレスがおすすめです。

横向き寝では、頭から背骨までがまっすぐになっているのが理想的な寝姿勢といわれています。横向き寝で正しい寝姿勢をとるためには、肩や腰などの出っ張っている部分がマットレスに沈み込んだ状態にすることが必要です。柔らかいマットレスであれば、身体が適切に沈み込むので、肩や腰への負担を軽減することにつながります。

体重が軽い人

体重が軽い人には、身体全体がフィットしやすい柔らかいマットレスがおすすめです。体重の軽い人が硬めのマットレスを使うと、身体の沈み込みが少なくなってしまい、腰が浮きやすくなります。腰が浮くと背骨に負担がかかってしまったり、腰痛が生じたりする可能性があるので注意が必要です。

柔らかめの寝心地が好みな人

ふわふわで包み込まれるような寝心地が好みな人にも、柔らかいマットレスがおすすめです。柔らかいマットレスは、身体の形に合わせて沈み込むので、包み込まれるようなフィット感から、寝心地のよさを感じられるのです。

柔らかいマットレスを使うメリット

柔らかいマットレスは、体圧分散に優れていたり保湿性や保温性が高かったりするなどのメリットがあります。ここでは、柔らかいマットレスのメリットを詳しく紹介します。

体圧分散に優れているマットレスが多い

体圧分散とは、寝たときに身体にかかる圧力をマットレス全体に分散する特性のことです。柔らかいマットレスは身体全体がマットレスに密着しやすいので、特定の場所に圧力がかかりにくくなります。肩や腰にかかる圧力を分散することで、血行不良や身体の痛みを予防することにつながります。

保湿性や保温性が高い

柔らかいマットレスに多く使用される低反発ウレタンには、保湿性が高いメリットがあります。また、マットレスが身体を包み込んでくれるので保温性にも優れています。寒い季節によく眠れない人は、柔らかいマットレスを選ぶことで包み込まれるような温かさを感じられます。

身体にフィットしやすい

柔らかいマットレスには、どのような寝姿勢でもフィット感が味わえるメリットがあります。身体とマットレスの隙間を埋めてくれるので、身体の一部だけが浮いて、負担がかかる状況を防いでくれます。

また、マットレスに触れている箇所への圧迫が少なく、過度な寝返りを防止することで睡眠の質を向上する効果が期待できるのも嬉しいポイントです。

柔らかいマットレスを使うデメリット

柔らかいマットレスは、身体にフィットしやすい半面、寝返りがしにくく、湿気がたまりやすいデメリットがあります。柔らかいマットレスの購入前には、これらのデメリットも確認しておきましょう。

寝返りがしにくい

柔らかく反発力の低いマットレスは、身体の沈みが大きくなるので寝返りがしにくい傾向があります。寝返りには、腰や肩の負担を軽減したり、血行を促進したりする効果があるので、寝返りが少なすぎると身体に痛みが生じてしまう可能性があります。

なお、柔らかいマットレスでも反発力があるものを選べば、寝返りのしにくさが軽減される可能性があります。寝返りがしやすいマットレスを探している人は、反発力にも注目しておきましょう。

湿気がたまりやすい

身体に触れる部分が多い柔らかいマットレスは、熱がこもりやすくなってしまいます。特に湿気の多い夏場は、マットレスに湿気がたまって寝苦しさを感じる原因になるので注意が必要です。

寝苦しさを解消するには、冷感タイプの敷きパッドを併用するのがおすすめです。敷きパッドは寝心地を改善するだけでなく、取り外して洗濯することもできるので、お手入れもしやすくなります。

マットレスの湿気対策をする場合は、定期的に陰干ししたり、通気性のよいすのこが床板に使われているベッドフレームを選んだりするようにしましょう。

へたりやすい

身体が沈み込みやすい柔らかいマットレスは、硬めのマットレスに比べてへたりやすい傾向があります。へたったマットレスは、元に戻すことはできないので、買い替えが必要になります。

マットレスを長く使い続けるためには、定期的にメンテナンスをすることが大切です。陰干しして湿気を逃がしたり、敷きパッドでマットレスに寝汗や汚れが付かないようにしたりするのが効果的です。上下や表裏を2～3ヶ月に1回ひっくり返して使う「ローテーション」をすると、マットレスの同じ箇所に体重がかかり続けるのを防いでへたるのを遅らせることができます。

「柔らかい＝低反発」ではないので注意！

柔らかいマットレスと聞いて、テンピュールに代表されるような低反発マットレスを想像する方も多いのではないでしょうか？なんとなく「柔らかい＝低反発」「硬い＝高反発」というイメージですが、実はマットレスの硬さと反発力は関係ないので注意が必要です。

ウレタンマットレスなどの硬さの単位には「N（ニュートン）」が使われますが、反発力は「％」が使われています。硬さを表すN（ニュートン）」は「150N」のように表示され、数字が大きくなるほど硬めの寝心地になります。

一方の反発力は、マットレスを押した際にどれくらいの力で押し返してくるかを表す数値で、「50％」のように表示されます。こちらも数字が大きくなるほど反発力も高くなってきます。

硬いマットレスほど横になった時の身体の沈み込みが少なくなり、反発力の高いマットレスほど寝返りの際に力がいらなくなる傾向にあり、それぞれ役割も異なってくるため混同してしまわないように注意が必要です。

当サイトでも紹介している「エムリリーマットレス」は上層が「70N」というかなり柔らかめのウレタンが使用されていますが、反発力が高いため、手で押さえた時に簡単に沈み込む一方、手を離したらすぐに元の形に戻ります。もしこの「エムリリーマットレス」の反発力が低かった場合は、手を離した際にゆっくりと元の形に戻ることになります。

このように、硬さと反発力には関係性があるわけではないので、マットレスを選ぶ際には注意するようにしましょう。

柔らかいマットレスを選ぶ際のポイント

柔らかいマットレスを購入する際は、素材や厚み、手入れのしやすさ、サイズから総合的に選ぶことが大切です。

ここでは、柔らかいマットレスを選ぶ際のポイントを紹介します。

素材

柔らかいマットレスの主な素材には、以下の3種類が挙げられます。

種類	メリット	デメリット
低反発ウレタン	包み込まれるような寝心地を感じる	へたりやすく、耐久性が低い傾向がある
ラテックス	耐久性に優れている	・重量があり処分が大変・価格が高い
ポケットコイル	振動が伝わりにくく寝心地がよい	・通気性が低い傾向がある

ポケットコイルには、並行配列と交互配列の2種類があり、それぞれ硬さが異なります。並行配列は、1列ずつポケットコイルを整列させるので、ポケットコイル同士の間に隙間が生まれ、柔らかい寝心地になります。一方、交互配列は隙間を埋めるようにポケットコイルが並べられるので、並行配列に比べて寝心地が硬めになっているのが特徴です。

マットレスの素材は寝心地だけでなく、メンテナンス性や耐久性にも影響するので、どの要素を重視するかを決めておきましょう。

厚み

柔らかいマットレスは沈み込みが大きいので、薄すぎるマットレスを使っていると底付き感が気になったり、身体に痛みを感じたりする可能性があります。1枚もののマットレスであれば厚み20cm以上、折りたたみマットレスは10cm以上を目安にするのがおすすめです。

ベッドフレームの形状によっては、マットレスの厚みに制限がある場合があります。購入前に、自身が使っているベッドフレームに使用できるのか確認しておきましょう。

手入れのしやすさ

マットレスを長く使い続けるため、ダニやカビを繁殖させないように小まめにメンテナンスをすることが大切です。ただ、マットレスが重かったり、自立しなかったりすると陰干しをする手間が増えてしまいます。そのため、マットレスを選ぶ際には、メンテナンスにどれほどの手間がかかるのかを確認することが欠かせません。

また、マットレスカバーを外せるタイプのマットレスであれば、カバーを洗濯することで寝汗や皮脂を落とせるので、匂いや汚れが気になる人におすすめです。マットレスの寝心地や耐久性も大切ですが、定期的なメンテナンスがしやすいかも意識するようにしましょう。

サイズ

マットレスのサイズは、使用する人の身体の大きさや使用人数に合わせて選ぶことが大切です。マットレスのサイズが小さすぎると、狭くて寝返りがしにくかったり、隣に寝ている人と接触して熟睡できなかったりする原因になります。マットレスのサイズを選ぶ際は、以下の人数を目安にしながら、自分の身体の幅より40cmほど大きいサイズを選ぶのがおすすめです。

サイズ	人数の目安
シングル	大人1人
セミダブル	大人1人
ダブル	大人1人（ゆったり）・大人2人
クイーン	大人2人
キング以上	大人2人（ゆったり）・大人2人+子ども1人

詰め物や構造に注目することも大切！

マットレスに使われている素材によって硬さが変わってきますが、マットレスの表面などに使われている詰め物や構造によっても硬さが変わってきます。 マットレスの素材自体が硬くても表面に使われている詰め物が柔らかめの素材であれば、ふかふかした寝心地を実現しつつ身体をしっかりと支えてくれます。

ここからはマットレスの寝心地を柔らかくしてくれる詰め物や構造について詳しく解説していきます。

ピロートップ

ピロートップとは、マットレスの上に縫い付けられたベッドパッドのようなもので、マットレスとベッドパッドが一体化したような構造になっていることが多いです。ベッドに横になったとき、身体にかかる圧力を分散してくれる特徴があるため、包み込まれるようなソフトな寝心地になります。

サータやシーリー、シモンズなどの高級マットレスブランドでも採用されるなど、快適な睡眠につながる重要なポイントとなります。ピロートップは片面仕様のものと両面仕様のものがあり、ホテルでは両面仕様が使われています。

ピロートップに関する詳しい情報はこちらの記事で解説しているので、気になる方はぜひチェックしてみてください！

ピロートップは必要？メリット・デメリットやユーロトップとの違いを解説！

ジャンプキルト

ジャンプキルトとは、マットレスの表面部分の縫い目が繋がっておらず、不連続な状態になっているキルトのことを言います。縫い目が繋がっているキルトと比べて、詰め物のボリュームが出やすくなるため、ふかふかした柔らかめの寝心地になりやすいです。

多層・ゾーニング構造

多層構造やゾーニング構造とは、場所によって硬さなどを変えている構造のことを指しています。例えば、硬めのコイルの上に柔らかめのコイルを重ねたり、硬めのウレタンの上に柔らかめのウレタンや綿を重ねたりといったパターンがあります。

例えばこちらの「エマ・マットレス」は3層構造になっており、真ん中部分は硬めのウレタンが使用されていますが、表面部分は柔らかめのウレタンが使われており、全体的には柔らかめの寝心地に仕上がっています。

このように、マットレスの表面に使われている詰め物やマットレス自体の構造によっても柔らかさは変わってきます。柔らかいだけのマットレスだとどうしても寝姿勢が崩れてしまったり底付きを感じやすくなってしまったりするので、こういったマットレスの細かい仕様についてもしっかり確認しておくことが大切です。

柔らかいマットレスのおすすめ8選！

柔らかいマットレスを使用する際のよくある質問

最後に柔らかいマットレスを使用する際のよくある質問に回答していきます。

マットレスが柔らかすぎるときはどうすればいい？

マットレスが柔らかすぎるときは、硬めの敷きパッドを敷くことで改善される可能性があります。しかし、敷きパッドを敷いても、下のマットレスが深く沈み込んでしまうため、大きな効果が見られないことが考えられます。

どうしても柔らかさが気になる場合は、硬めのマットレスへの買い替えを検討しましょう。硬めのマットレスへ買い替える際は、ボンネルコイルや高反発ウレタン、ファイバーなどの素材を使用しているものがおすすめです。

マットレスの処分方法は？

マットレスを処分する際は、住んでいる自治体のルールに従って粗大ゴミに出すか、リサイクル業者に引き取ってもらいましょう。

リサイクル業者に依頼する際は、業者によって費用が異なるので、複数の業者から見積もりを取るのがおすすめです。マットレスを買い替える場合は、新しいマットレスを購入する店舗で古いマットレスを引き取ってもらえる場合があります。リサイクル業者より安く住む場合があるので、あらかじめ確認しておきましょう。

マットレスの捨て方は、こちらの記事で詳しく紹介しています。

マットレスの捨て方とそれぞれのメリット・デメリットを詳しく紹介

まとめ

柔らかいマットレスは、横向き寝が多い人や体重が軽い人に向いています。身体にフィットしやすいので、優しく包み込まれているような寝心地が楽しめます。ただし、沈み込みが大きすぎると、寝返りがしにくく、身体に痛みが生じる可能性があるので注意が必要です。

柔らかいマットレスを選ぶ際は硬さだけでなく、素材や厚み、手入れのしやすさなどを確認することが大切です。マットレスごとに寝心地が異なるので、ショールームなどで実際に寝てみて、自分に合ったマットレスを選びましょう。