正しい寝方とは？疲労回復効果を高める寝姿勢と睡眠の質を上げるポイントを解説

近年テレワークや働き方改革が進む一方、労働環境の変化で、よく眠れない、寝てもすっきりしないなど、睡眠に問題を抱えている人が増えています。この記事では、起きたときに首や腰が痛くなる原因や正しい寝方、睡眠の質を上げるポイントを紹介します。よく眠りすっきり起きられるよう、正しい寝方を実践してください。

正しい寝方を気にする人が増えている背景

テレワークが推進されるようになり、外出する機会が減り、体を動かさなくなった人、ストレスを感じるようになった人は多いでしょう。睡眠に問題を抱える人が増えたことから、正しい寝方に注目が集まるようになっています。

正しい寝方ができないことで生じる問題

正しい寝方ができていないと、起きたときに首や腰が痛む、寝たはずなのに翌日すっきりしないなど体に不調をきたすことがあります。また、睡眠不足が続けば心の休養も取れず、精神的な問題を生じることもあるでしょう。私たちにとって睡眠は大切です。適切な睡眠をとれるよう、正しい寝方を知っておくようにしましょう。

理想的な寝姿勢は「仰向け」

理想的な寝姿勢は、仰向けだといわれています。人間が正しい姿勢で立っているとき、背骨は自然なS字カーブを描きます。このカーブを維持したまま仰向けで寝る姿勢なら、体圧が分散され血液循環がスムーズになります。体に余計な力が入ることもないでしょう。正しい姿勢で寝ることで、快適な睡眠をとることが可能です。

仰向けで寝るメリット・デメリット

仰向けは理想的な寝姿勢ではあるものの、デメリットもあります。仰向けで寝るメリット・デメリットを解説します。

仰向けで寝るメリット

仰向け寝のメリットとして、次のものがあげられます。

• S字カーブをキープできて、背骨に負担がかかりにくい
• 猫背を防げる
• 体圧が分散されて血液循環がスムーズになり、疲労回復につながる
• 胃酸の逆流といった消化管のトラブルを減らせる
• 顔の肌呼吸が妨げられたり摩擦が起こったりせず、吹き出物やしわ、たるみなどが出にくい
• 手足からの放熱がしやすく、スムーズに寝入ることができる

仰向けで寝るデメリット

仰向け寝のデメリットは次のとおりです。

• 重力で舌が気道に下がり、呼吸がしづらかったりいびきをかいたりする
• 喉の周りについた脂肪の影響で、睡眠時無呼吸症候群になることがある
• 骨盤が引っ張られた状態になり、腰の痛みを感じる人もいる

また、妊娠中の人が妊娠中期以降に仰向けで寝ると、仰臥位低血圧症候群や下半身のむくみを引き起こす可能性があります。お腹の赤ちゃんに影響を及ぼすこともあるため、注意が必要です。

仰向けで快適に寝るポイント

デメリットをカバーしつつメリットをより感じられるよう、仰向けで正しい寝方をするためのポイントを解説します。

適度な硬さのマットレスを使用する

背骨のカーブをキープするには、腰が沈みこまないことが大切です。適度な硬さのあるマットレスや布団を使用しましょう。ただし、硬すぎるマットレスでは腰が浮いてしまい、かえって体を痛める可能性があるため注意してください。

高すぎず低すぎない枕を選ぶ

枕は、ちょうどよい高さのものを選びましょう。枕が高すぎると呼吸が苦しくなることがあります。また、枕が低すぎると頚部が圧迫され、頭痛を引き起こすこともあります。背骨のS字カーブをキープできる枕を選ぶことをおすすめします。

寝返りできるスペースを確保する

背中や腰への負担を軽減するため、私たちは寝ている間に何度も寝返りを打ちます。寝返りを打つのに十分なスペースを用意しましょう。マットレスや布団を選ぶ際は、硬さとともに横幅もチェックしてください。

【状況別】仰向け寝のポイントとおすすめの寝方

仰向け寝をより快適にするポイントや、仰向けで寝られない人におすすめの寝方を状況別に解説します。

腰痛がある人におすすめの寝方

腰痛のある人が仰向けで寝る際は、膝の下に枕を入れるとよいでしょう。膝を曲げた状態で寝られるため、骨盤が引っ張られることによる腰の痛みを和らげることができます。お尻が背中よりも出ている人の場合は、腰とマットレスの隙間を埋めるようにタオルを敷くのもよいでしょう。

腰が痛くて仰向けで寝られない場合は、横向きで寝るのがおすすめです。体を少し丸め、腰と膝の高さが同じになるよう膝の間に枕を入れるとよいでしょう。

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呼吸が苦しい人におすすめの寝方

仰向けで寝転がったときに呼吸が苦しく感じる場合は、枕の高さがあっていない可能性があります。今より少し高めの枕に変えて、膝を曲げて寝ると楽になるでしょう。枕が高すぎて息苦しい場合は、少し低いものに替えてみてください。

いびきがひどかったり睡眠時無呼吸症候群だったりする場合は、横向きで寝ることをおすすめします。抱き枕を使用すると横向き寝の姿勢を安定させることができ、足腰の負担を軽減できるでしょう。

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妊娠中の人におすすめの寝方

妊娠初期は、マットレスの硬さや枕の高さを調節すれば、仰向け寝をしても問題ありません。妊娠中期～後期でお腹が重くなると、仰向け寝は足腰に負担をかけることになります。その場合はシムスの体位で寝ることをおすすめします。

首や顔のしわが気になる人におすすめの寝方

顔と枕やシーツなどとの摩擦が少ない仰向け寝は、美容にいいといわれる寝方です。枕やシーツとの摩擦は、顔のシミの原因となります。また摩擦によって各層細胞がダメージを受けると肌が乾燥し、しわにつながります。顔のシミやしわ、肌荒れなどが気になる人は、仰向け寝がよいでしょう。ただし、枕の高さが高いと、首にしわができることもあります。

首のしわが気になる場合は、枕の高さを少し低めにしてみましょう。

質のよい睡眠をとるためのポイント

正しい寝方をするためには、寝る姿勢以外にも大切なことがあります。睡眠の質を高めるポイントを解説します。

ぬるめのお湯につかって体をほぐす

リラックスした状態で眠れるよう、38～40度くらいのぬるめのお湯にゆっくり浸かって体を温め、ほぐしましょう。熱いお湯は交感神経を活発にし、脳が覚醒しやすくなるため注意してください。また、人は体温が下がることで眠気を感じるといわれています。寝る2時間前くらいに入浴すれば、布団に入るころに体温が下がってスムーズに入眠できるでしょう。

寝る2～3時間前は食事をしない

寝る2～3時間前には食事を済ませ、内臓を休ませた状態で眠りにつくようにしましょう。食べたものを消化しようと、食後は胃腸の働きが活発になります。内臓が活発に働いている状態では熟睡しづらく、睡眠の質を下げることになりかねません。おなかが空いている場合は、牛乳や豆乳、チーズや卵などを摂ると快眠のサポートとなります。

寝る直前までスマホやパソコンを使用しない

スマホやパソコンの使用は、寝る1時間前までとしましょう。スマホやパソコンから発せられるブルーライトの光は、脳を刺激します。睡眠ホルモンといわれるメラトニンの分泌を抑えたり、目から強い光が入ることで脳が朝だと錯覚したりして、睡眠障害を引き起こす可能性があるため注意しましょう。

室内の気温・湿度・明るさ・音に気をつける

寝る姿勢だけでなく、どんな空間で寝るのかも睡眠の質を左右します。メラトニンの分泌を促せるよう部屋を暗くして寝る、暑すぎず寒すぎない快適な室温かつ湿度50％を保つ、静かな空間で寝るなど、室内の状態にも気をつけましょう。ラベンダーのようなリラックスできる香りの力を借りるのもおすすめです。

寝具にこだわる

さらに質のよい睡眠をとりたい場合は、枕の高さやマットレスの硬さだけでなく、掛布団の重さや寝具の素材などにもこだわりましょう。適度な重さの掛布団や肌触りのよい布団カバー、ベッドパットを選ぶ、着心地のよいパジャマを着るなど、肌に触れるものの心地よさも、快適で上質な睡眠をとるためのポイントです。

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まとめ

立ったときに背骨が描くS字カーブをキープした仰向け寝が、私たちにとって理想的な寝姿勢だといわれています。正しい仰向け寝をするためには、硬すぎず柔らかすぎないマットレスを選ぶことが大切です。自分にあったマットレス選びには、日本最大級のベッドショールームのあるビーナスベッドを利用してみてください。

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