こたつで寝るのは危険！体に及ぼす影響とリスクを詳しく解説

寒くなると、こたつでゴロゴロしたくなりますよね。こたつが心地よくて、ついうっかり眠ってしまうこともあるでしょう。
「こたつで寝ると風邪をひく」と言われるように、長時間こたつで寝ると、思わぬ不調を招くことがあります。今回はこたつで寝ることの危険性や体に及ぼす影響、冬でも暖かく眠れる方法を紹介します。

こたつで寝ると風邪をひくというのは本当？

寒い日が続くと、こたつから出るのは面倒になりがち。いつの間にか寝てしまい、風邪をひいた経験がある人も多いでしょう。こたつで体は暖まっているはずなのに、なぜ風邪をひいてしまうのでしょうか。
こたつで寝ると風邪をひく理由は3つあります。

上半身と下半身に温度差が生じるから

こたつは主に下半身を暖めます。一方、頭や肩などの上半身は外に出たまま冷気にさらされるため、上半身と下半身に温度差が生じます。脳はどちらの体温が正しいのか分からなくなり、コントロールできず風邪をひいてしまうのです。

汗をかくから

一般的なこたつの中は40度をキープしており、こたつで寝ると体温も上がっていきます。すると、普段の体温に下げるため、汗をかいて調整するのです。寝ている間に必要以上の汗をかくことで、その汗で体が冷えてしまい風邪をひきます。

免疫機能が低下するから

こたつで寝ると大量の汗をかきます。汗をかくと体内の水分量は減ってしまい、喉や鼻の粘膜が乾燥し、免疫機能が低下。それらの粘膜に風邪のウイルスや菌が付着すると、風邪をひいたりインフルエンザにかかったりします。

こたつで寝ることの危険性

こたつで寝ると風邪だけでなく、命にかかわるリスクが高まることも。
ここでは、こたつで寝ることの危険性を3つ紹介します。

睡眠の質が下がる

そもそも睡眠中の体温は、起きているときよりも低くなるもの。眠っている間に汗をかくのも、体温を下げ安眠するためなのです。
しかし、暖かいこたつで寝ると体温が下がらず、十分な睡眠を確保できません。さらに、狭いこたつの中では満足に寝返りを打てず、関節や筋肉に負担をかけがち。
こたつで寝ると睡眠の質が下がり、疲れがとれなかったり、体がだるくなったりします。

自律神経が乱れる

こたつの中は暖かく快適ですが、こたつの外は寒いまま。上半身と下半身に温度差が生じるため、体温調整する自律神経の働きを狂わせ、体のバランスが崩れてしまうのです。
温度変化によるストレスは自律神経のコントロールに影響を与えやすく、免疫機能が低下したり、心や体の調子が悪くなったりします。

ヒートショックは死に至ることも

ヒートショックとは、急激な温度変化が血圧に影響して失神や心筋梗塞、脳梗塞などを引き起こすことです。
例えば、暖房の効いた部屋から暖房のないトイレに行ったとき、寒い脱衣所から風呂で一気に体が暖まったときにヒートショックは起きます。
こたつも例外ではありません。上半身と下半身の大きな温度差によって、体の中でヒートショックが起きて免疫力が低下し、風邪をひきやすくなります。また、脱水症状により血液の流れが悪くなり、心筋梗塞を引き起こすこともあるのです。

こたつで寝ることによる体への影響

こたつで寝るのは心地いいもの。一方で、あらゆる危険性をはらんでいることも分かりました。
ここでは、体へどのような影響があるのか具体的に紹介します。

体がだるくなる

適切な体温を保てないため、安眠できず疲れがとれません。また、寝返りも打ちにくいので関節や筋肉に負担がかかり、首・肩のこり、だるさを感じるようになります。

脱水症状

こたつの温度は弱設定で約40度、強設定だと65度前後に。温度の高いこたつで寝てしまうと、体内の水分は汗として大量に放出されるので、脱水症状になる可能性があります。
布団で寝る場合でも一晩で約500mlの汗をかくといわれていますが、こたつで寝ると最大900mlもの汗をかくこともあるのです。脱水状態になると喉の渇きや吐き気、めまい、脱力感、疲労などを感じます。

低温やけど

約40度～50度で生じるやけどを「低温やけど」といいます。自覚症状が現れにくく、気づかないうちに重症化することも少なくありません。
特に高齢者は皮膚が薄く、感覚機能が低下しているため、注意が必要です。

便秘

こたつで寝ると大量の汗をかくので、体内の水分量が減ってしまいます。体内の水分量を補うため、小腸や大腸などの水分が吸収されることがあります。
すると腸の水分不足により、便が固くなったり、便秘に悩まされたりするのです。

肩こりや腰痛

寝返りは一晩で10回～20回ほど行われるのが一般的です。寝返りを打つことで関節や筋肉がほぐれ、血流もスムーズになります。
しかし、こたつの中は狭いため十分な寝返りが打てず、同じ姿勢をキープしたまま眠るので、一部の関節や筋肉に負担をかけがちです。
さらに、こたつで寝るということは、布団やマットレスの上ではなく、床の上に寝るようなもの。そのため、腰や背中への圧迫が強く、肩こり・腰痛はもちろん、全身が痛くなったり、だるく感じたりするでしょう。

脳梗塞・心筋梗塞

こたつで寝ると大量の汗をかきます。脱水症状により体の水分が失われると、血液中の水分も減るので血中濃度が高くなります。血液はドロドロの状態で血管をスムーズに流れなくなり、つまりやすくなってしまうのです。
脳内で血管がつまると脳梗塞に、心臓でつまってしまうと心筋梗塞を引き起こし、場合によっては命にかかわることも。

寝床環境を整える（おすすめ商品も紹介）

冬場はこたつでゆっくり過ごしたいもの。うっかりこたつで眠ってしまうこともあるでしょう。しかし、体に深刻な影響を及ぼすこともあるのです。
寝床環境を整えると、こたつで寝てしまうのも防げます。それぞれ冬におすすめの商品も合わせて紹介しているので、季節や自分の好みに合った毛布や布団、マットレス、枕などを選んで、こたつより心地いい環境をつくりましょう。

毛布

冬場に欠かせない毛布。種類や素材も豊富なので迷ってしまう人も多いです。

ポリエステル

安価で暖かく、ふわふわとした触りごこちが魅力です。マイクロファイバーやフリース毛布は、より暖かさを感じられるでしょう。

アクリル

保温性や吸湿性、放湿性に優れています。ポリエステルと同じように価格が手頃で、自宅の洗濯機で丸洗いできます。

コットン（綿）

自然素材のため赤ちゃんや小さな子ども、敏感肌の人も安心して使用可能です。暖かさには欠けるものの、汗をしっかり吸うので快適に眠れます。
さらに、自然素材のため静電気が起きず、特に乾燥する時期は重宝するでしょう。

ウール（羊毛）

吸放湿性や保温性に優れたウール素材。薄手のものであれば夏場も使用できます。
ただし、洗濯機で丸洗いすると縮んでしまうので注意が必要です。

羽毛布団

年間を通して快適に眠れる羽毛布団。一般的な布団より弾力性があり、ふわふわした触りごこちが特徴です。特に冬場の羽毛布団は暖かく眠れるのでおすすめです。
羽毛布団を選ぶポイントを紹介します。

ダウン比率

保温性や吸湿性を重視するなら、ダウン比率は90％以上の羽毛布団を選びましょう。
ダウン比率とは良質な羽毛がどれだけ含まれているか示したものです。90％以上なら高級、95％以上だと最高級となります。

素材

羽毛布団にはアヒルの毛を使ったダックダウンとガチョウの毛のグースダウンがあります。
できるだけ安価に抑えたいならダックダウン、ボリュームを求めるならグースダウンがおすすめです。予算や用途に合わせて選ぶと良いでしょう。

ダウンパワー

羽毛布団の弾力性はダウンパワーと呼ばれる指数で確認でき、数値が高いほど弾力性に富んでいます。
ふわふわとした羽毛布団を使用したいなら、ダウンパワーは必ずチェックしましょう。

マイクロファイバー素材の敷パッドやシーツ

冬場の布団は冷たいので、なかなか寝付けないですよね。布団に入ったときの冷たい感覚を解消してくれるのが、マイクロファイバー素材の敷きパッドやシーツです。

軽くて気持ちいい

マイクロファイバーの繊維は人間の髪の毛の100分の1の太さ。そのため他の素材よりも軽く、肌触りもなめらかで気持ちいいのが特徴です。

暖かさをキープ

細かい繊維の中に温かい空気を閉じ込めます。そのため、体温の熱を逃さずに暖かさをキープしてくれるのです。

洗濯できる

丈夫な化学繊維でできているため丸洗いできます。吸水性と速乾性を兼ね備えているので、いつでも清潔な状態を保てます。

掛け布団カバー

掛け布団カバーも冬仕様にすれば暖かく安眠できるでしょう。

フランネル

湿気を吸って発熱するフランネルの掛け布団カバーなら、就寝中の汗をしっかり吸いながら暖かくするので、布団がひんやりするのを防げます。

マイクロファイバー

暖かさ、触りごこちが抜群のマイクロファイバー。敷きパッドやシーツにはもちろん、掛け布団カバーにもおすすめです。

枕

体に合わない枕を使っていると頭痛や肩こりなどを引き起こすことも。枕をを選ぶ際のポイントを紹介します。

高さ

適正な高さは体型によって変わります。立ったままの姿勢を寝た状態でもキープできるのが理想的な形です。
頭と敷布団のすき間を埋め、首を支える枕を選びましょう。

素材

自分がリラックスできる素材や硬さを選びます。洗濯できるもの、へたりにくい素材のものは長く使えるのでおすすめです。

大きさ

寝返りをスムーズに打てる大きさの枕を選びましょう。頭が3つ入る大きさを目安にすると良いでしょう。

こたつのような温かさがほしいなら電気毛布

暖かい状態で寝たいなら電気毛布もおすすめです。

掛け敷き両用タイプ・敷き専用タイプ

電気毛布には体に掛けたり、敷布団の上に敷いたりできる両用タイプと、敷布団の上に敷く電気毛布があります。
どこを重点的に温めたいのか考えて選ぶと良いでしょう。

丸洗いできると便利

自宅で洗えることが多い電気毛布。洗濯機で丸洗いできるものなら、いつも清潔な状態を保てるのでおすすめです。

寝心地改善におすすめなマットレス

毛布や敷パッドといった寝具で肌触りの良さや布団の中の温度を調整することができますが、寝心地を大きく左右するのはマットレスです。柔らかいマットレスや硬いマットレスなど、自分に合ったマットレスを使うことで日中の疲れをとることができ、寝起きの体の痛みを軽減することも可能です。ここでは寝心地の改善におすすめなマットレスをいくつか紹介していきます。

まとめ

寒い日が続くと、こたつで体を温めたくなるもの。心地よくてうっかり眠ってしまう人もいるでしょう。
しかし、こたつで寝てしまうと風邪をひくだけでなく、脱水症状や肩こり、心筋梗塞などのリスクが高まります。こたつで寝るのを防ぐにはには、寝床の環境を整えるのが大切です。
冬場でも温かく眠れる寝具がたくさんあります。予算や好みに合わせてマットレスや寝具を選び、十分な睡眠で寒い時期も元気に乗り越えたいですね。

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