公開日:2022.03.24
更新日:2025.05.15
暑くなるとよく目にする接触冷感素材の商品。たとえば接触冷感の敷きパッドは、熱帯夜でも寝つきが良くなるため夏場の安眠に欠かせないアイテムです。また、接触冷感の肌着は汗ばむ季節でも快適な着用感を得られるため、多くの人に愛用されています。
しかし、実際に接触冷感とはどのような仕組みで、どのくらい冷たさを感じられるのか分からないまま使っている人もいるでしょう。この記事では接触冷感の仕組みや冷たさの基準であるQ-maxの目安、注意点を中心に解説します。接触冷感素材の敷きパッドやシーツなどの寝具を検討している人に向けて、おすすめの商品選びのコツも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
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暑苦しさから逃れるために接触冷感素材の寝具や衣類を購入する人は多いです。ただ、実際に「ひんやり冷たい!」と感じるものもあれば、冷たさをあまり感じられないものも見受けられます。
接触冷感とは、寝具や衣類など肌が触れた瞬間にひんやり冷たく感じる効果のことです。たとえば鉄やコンクリートに触れると冷たく感じるのは、高温(体温)から低温(鉄・コンクリート)へ熱が移動しやすいため。これと同じ仕組みを、衣類や寝具・タオルなどに応用しているのが接触冷感素材です。熱伝導率が高い素材は肌の熱を素早く奪うため、触れた瞬間の冷たさやシャリ感を得られるのが特徴といえます。
さらに接触冷感素材には、吸放湿性に優れたものもあります。肌触りがさらさらで蒸れにくい点も夏場に嬉しいポイントです。一般的に天然繊維の麻(リネン)や、化学繊維のポリエチレン・レーヨン・ナイロンなどが接触冷感素材として使われることが多く、高温多湿の夏を快適に過ごすための機能性素材として注目されています。
接触冷感がほかの素材よりも冷たく感じる背景には、2つの仕組みがあります。夏の暑さ対策に活用するために、原理を知っておきましょう。
熱は高温から低温へ移動する性質があります。肌がモノに触れたとき、皮膚の熱が触れた物体へ移動するため、人は「冷たい」と感じるのです。熱がどれくらい伝わりやすいかを示す指標を「熱伝導率」と呼び、同じ温度でも熱伝導率が高い鉄などの金属は冷たさを感じやすくなります。
これを繊維にも応用し、瞬間的に体の熱を吸収・移動させることで、触った瞬間にひんやり冷たく感じるわけです。熱伝導率が高ければ高いほど、接触した瞬間の冷たさを実感しやすいといえます。
サラッと心地よく、清涼感のある風合いが接触冷感の大きな魅力です。繊維の中に多くの水分を含んでいたり、硬くシャリ感のある生地だったりすると、汗をかいてもべたつきにくく、涼やかな触感が得られます。
いわゆる「シャリ感」とは、肌に触れたときにひんやりと感じられる独特の質感を意味します。夏を快適に過ごしたい方にとっては、重要なチェックポイントです。
Q-maxとは「最大熱吸収速度(Maximum Heat Flux)」のことで、接触冷感の冷たさを示す1つの指標です。第三者機関による測定試験が行われ、数値が大きいほど触れた瞬間に強い冷たさを感じられます。たとえば銅は1.2、コンクリートは0.6以上と高く、肌に触れるとかなりひんやりした感覚を覚えます。
一般的にQ-maxが0.2以上なら「接触冷感素材」とされますが、0.2付近では冷たさをしっかり感じるほどではありません。はっきりと冷たさを実感したいなら、Q-max0.4以上を目安に選ぶと良いでしょう。天然素材の麻(リネン)はおおむね0.3程度なので、これより高い数値の化学繊維なら、より強いひんやり感を期待できます。
夏を涼しく快適に過ごすための接触冷感素材ですが、いくつか注意点があります。選ぶ前にデメリットも理解しておくと、失敗しにくいです。
接触冷感はあくまで「触れた瞬間」の冷たさを重視した素材で、ずっと冷却効果を感じられるわけではありません。とくに寝具の場合、睡眠中は動きが少なくなるため同じ部分が肌に接触し続けることが多いです。生地と体温が同じになると、当然ながらひんやり感もなくなってしまいます。
衣類であれば体を動かしている間に生地と肌が離れたり風が当たったりするため、ぬるく感じることは比較的少ないです。しかし寝具はそうはいきません。エアコンや扇風機など他の暑さ対策も併用し、寝室の温度を下げる工夫をするとより効果的です。
Q-max値が高いほど瞬間的に冷たさを感じやすいですが、それだけを基準に選んでしまうと後悔する可能性があります。汗による蒸れを防ぐため、吸水性や吸放湿性が備わっているかも重要です。ポリエステルやナイロンなど化学繊維は吸湿性が低いことが多く、汗がこもりやすい欠点があります。
たとえば3Dメッシュ加工によって通気性がプラスされている寝具なら、湿気を逃がしやすく寝苦しさを軽減できます。また、吸水性のある素材を混紡した接触冷感を選ぶのも1つの方法です。
さらにQ-maxが高すぎると体が冷えすぎる場合もあるので要注意。冷え性の人が寝具を選ぶならQ-maxは0.4程度を目安にすると快適です。一方、暑がりの人は0.5以上でもよいでしょう。体感温度には個人差があるので、実際に触れて確かめるのが理想的です。
一般的に接触冷感は、ナイロンやポリエステルなど化学繊維を使った商品が多く、比較的リーズナブルな価格で手に入れられます。ただし吸湿性・吸水性が低いというデメリットがあるので、蒸れやすいという点を踏まえて選びましょう。
たとえばポリエチレンは熱伝導率が高くて冷たさを感じやすく、耐久性にも優れていますが、汗ばむ人は蒸れ対策としてメッシュ加工を施したものが安心です。一方で麻(リネン)は通気性・吸水性・速乾性に優れる天然素材なので、化学繊維が苦手な人や肌トラブルが気になる人には選択肢の1つになります。ただし生地がやや硬く、シワになりやすいなどの欠点があることもおさえておきましょう。
接触冷感は夏に欠かせない機能ですが、寝具や衣類以外にも幅広い商品で採用されています。ここからは、接触冷感が活かされる主なアイテムを紹介します。
季節を問わず生活に欠かせなくなったマスク。夏にマスクを着用し続けるのは息苦しさを伴いやすく、熱中症のリスクも上がります。そこで、熱伝導率の高い接触冷感素材を使ったマスクを選ぶと、肌が触れた瞬間に熱を逃がし、息苦しさを軽減できます。
部屋で過ごすときも、できるだけ涼しさを感じたいなら接触冷感素材のラグマットやソファーカバーがおすすめです。肌に触れた瞬間にひんやりするだけでなく、見た目も涼しげで、夏のインテリアとして人気があります。Q-max値や厚みも種類が豊富なので、価格や好みに合わせて選べるのがメリットです。
ラグマットの場合は滑り止めが付いているかどうかも確認しましょう。床の傷防止や転倒のリスクを減らすためにも大切です。
接触冷感のタオルは汗を拭くだけでなく、首に巻いて熱中症対策に使うこともできます。スポーツやアウトドアで活用すれば、暑さでバテてしまいがちな場面でも快適に過ごせるでしょう。洗濯しやすく、肌触りの良いタオルを選ぶことがポイントです。
せっかくおしゃれをしても、暑さで汗が止まらないと不快感が募ります。接触冷感の生地なら、肌に触れた瞬間のひんやり感に加え、通気性や速乾性を備えているタイプも多いため、汗をかいてもすぐに乾いて快適です。夏の制服や作業着に取り入れれば、仕事中のパフォーマンス向上にもつながるでしょう。
熱帯夜でも快適に寝られるよう、接触冷感のシーツや敷きパッドはとても重宝します。ただし就寝時は体がほとんど動かないため、触れた部分の温度が上昇して、ひんやり感が長続きしない場合がある点には注意が必要です。そのため、クーラーや扇風機も併用して寝室の温度を調整すると、より効果を発揮できます。
寝具の場合、敷きパッドの硬さや寝心地もチェックしましょう。あまりに硬すぎる・柔らかすぎるものは体に合わず、睡眠の質が下がるおそれがあります。こまめに洗濯できるか、耐久性はあるかも含め、総合的に判断することが大切です。
なお、敷きパッドを定期的に買い替える際には、どのタイミングで交換すべきか迷う方もいるでしょう。気になる方はこちらもあわせてご確認ください。
接触冷感は、触れた瞬間にひんやり冷たさを感じられる機能性素材です。Q-maxの数値や、素材の特徴を把握して自分に合った製品を選ぶことで、夏の睡眠や普段の生活をより快適に過ごせます。ただし、冷たさがずっと続くわけではないため、エアコンや扇風機、メッシュ加工などの通気性対策と合わせて利用するのがおすすめです。
また、Q-max値だけでなく、吸放湿性や吸水性など素材ごとの特性を理解して選ぶことも大切です。暑がりの人はQ-max0.5以上、冷えが気になる人は0.4程度にするなど、自分の体質を考慮しましょう。夏本番に備え、寝具や衣類など多彩な接触冷感アイテムを上手に活用してみてください。
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