ウレタンマットレスの特徴と選ぶポイント｜カビ・ダニ対策や処分方法も併せて解説

マットレスの購入を検討した場合、ウレタンマットレスにしたいと考える方も多いのではないでしょうか。ウレタンマットレスにも種類があり、それぞれメリット・デメリットがあります。本記事ではウレタンマットレスの特徴や種類について解説し、ウレタンマットレスを選ぶポイントなども紹介します。ウレタンマットレスが気になる方は、ぜひ参考にしてみてください。

そもそもウレタンマットレスとは？

ウレタンマットレスとは、ウレタン素材が使われているマットレスのことです。内部にはバネのようなコイルは使われていません。ウレタン素材は弾力性や復元性が高いのが特徴で、「高反発」と「低反発」の2種類があります。

ウレタンマットレスのメリットとデメリット

ウレタンマットレスにはメリットとデメリットがあります。ここでは高反発・低反発ウレタン共通、またそれぞれのメリット・デメリットを紹介します。

高反発・低反発ウレタン共通のメリットとデメリット

ウレタンマットレス全体のメリットは、コイル系のマットレスと比べると低価格で手に入りやすく比較的処分もしやすい点です。コイルが入っていないためバネあたりがなく、折りたたんだり丸めたりして持ち運びしやすいのも魅力です。ただし、品質の悪い商品を選んでしまうとへたりやすく耐久性が劣ります。また、ほとんどのウレタンマットレスは洗えません。カバーを外して洗える商品を選ぶのがおすすめです。

高反発ウレタンマットレスのメリット

反発力が高いため寝返りが打ちやすいのが、高反発ウレタンマットレスのメリットです。ほどよい硬さで身体が安定しやすく、腰痛対策にもなります。耐久性が高いことから劣化しにくい点も特徴の一つです。

高反発ウレタンマットレスのデメリット

デメリットとしては、身体への密着力が少ない点が挙げられます。そのため、小柄な人にとっては硬く感じることがあるかもしれません。また、包み込まれるような感覚が少なく、寒さを感じやすいです。

低反発ウレタンマットレスのメリット

低反発ウレタンマットレスのメリットは、反発力が低いため体型にフィットして、包み込むような寝心地を得られる点です。横向きで寝た場合でも、身体にかかる圧迫感が少ないでしょう。

低反発ウレタンマットレスのデメリット

低反発ウレタンマットレスは身体が沈み込むのが特徴ですが、寝返りが打ちづらいといったデメリットがあります。またウレタンの性質上、夏場は蒸れを感じることがあり、冬場は硬くなりやすいです。

ウレタンマットレスを選ぶポイント

ウレタンマットレスはポイントを押さえて選ぶことが重要です。ここでは、4つのポイントを取り上げて解説します。

反発力で選ぶ

まずは、反発力で選ぶと良いです。ウレタンマットレスには高反発と低反発があるため、特徴を理解した上でどちらか好みの方を選びましょう。店頭やお試し期間で寝心地を試すことをおすすめします。

硬さで選ぶ

硬さで選ぶ方法もあります。硬さはN（ニュ―トン）という単位で表され、一般的に110N以上＝硬め、75〜110N＝普通、75N以下＝柔らかめとされています。ただし、これらは消費者庁の定める目安のため、定義上は硬めに分類されていても実際は柔らかく感じるケースもあります。消費者庁が硬めと定める110Nは少し柔らかいと感じる場合もあり、「150N以下は柔らかめ」「150〜180Nは普通」「180N以上は硬め」といったあたりを目安として考えるとよいでしょう。

出典：消費者庁ウェブサイト「ウレタンフォームマットレス」

耐久性で選ぶ

耐久性を確認して選ぶこともできます。耐久性は、密度を表す「D」でチェックできます。例えば50D以上になると、耐久性も10年以上です。ただし、密度は表示義務がないため確認できない場合がある点に注意が必要です。

復元率で選ぶ

ウレタンマットレスは、復元率でも選べます。復元率が高いほどへたりにくく、長く快適に使うことができます。JIS規定の検査で96％以上の復元率があると結果がでているものがおすすめです。

ウレタンマットレスのカビやダニの対策方法

ウレタンマットレスは湿気が溜まりやすい傾向があり、カビやダニが発生しやすいです。そのため、できるだけ予防をしておくことが重要です。ここでは、効果的な対策方法を紹介します。

カビとダニに共通する対策

カビ・ダニに共通する対策として、除湿することが最も大切です。可能であれば毎朝起床後に壁に立てかけるなどでこもった湿気を逃すのがベストですが、2週間に1回程度の陰干しでも効果が高いです。ウレタン素材は日光で劣化しやすいため、直射日光を当てないように心がけましょう。

カビ対策

カビの発生を予防するなら、除湿シートの利用がおすすめです。マットレスの下に敷くと手軽に除湿できます。ただし、除湿シート自体に溜まった湿気を逃がす必要があります。2週間に1度乾燥させると良いです。

ダニ対策

ダニ対策においては、ダニの餌となる汚れを取り除くことが大切です。週に1回はシーツを洗う、月に1回はマットレスに掃除機をかけるなど、マットレス周辺を衛生的に保つと良いでしょう。ダニ防止シートの利用も効果的です。

ウレタンマットレスの処分方法はどうすればいい？

ウレタンマットレスを買い替える場合、古い方をどのように処分すればいいのか迷うことも多いのではないでしょうか。4つの処分方法を取り上げて解説します。

自治体の粗大ゴミに出す

ウレタンマットレスを処分する際の選択肢の1つとして、自治体の粗大ゴミに出すという方法があります。処分にかかる費用は自治体によってまちまちですが、おおむね1,000円前後から2,000円前後が一般的な費用相場となっています。申し込みを行う必要がありますが、そのままの状態で回収してもらえるので手間をかけずに処分できるのが大きなメリットと言えます。

不用品回収業者に依頼する

不用品回収業者に依頼する方法もあります。状態が比較的良好な場合は安価で引き取ってもらえる可能性が高いですが、それ以外でも費用はかかるものの引き取りは行ってもらえます。使用状態に関わらず業者が処分してくれるので安心です。

細かくして一般ごみに出す

ウレタンマットレスは、細かくカットして一般ごみに出すことも可能です。多くの自治体では、指定のごみ袋に入る大きさに細かくカットすれば一般ごみとして回収してくれます。労力はかかりますが、面倒な手続きは必要ありません。ハサミやカッターでも切ることができ、シートなどを敷いてその上で行うと後始末が簡単です。

引き取りサービスを利用する

マットレス購入時に販売店で引き取ってもらう方法もおすすめです。マットレスを取り扱う販売店の中には、新しいマットレスの配送と同時に古いマットレスの引き取りや下取りを行ってくれるところもあります。このようなサービスを利用すれば、新しいマットレスが届くのと同じタイミングで古いマットレスを処分してもらえるので、手間がかからず楽に処分できます。ただし、すべての販売店がこのようなサービスを提供しているわけではないため、事前の確認が必要です。

おすすめのウレタンマットレス9選

ウレタンマットレスに関するQ&A

ここでは、ウレタンマットレスに関するQ&Aを紹介します。

ウレタンマットレスは腰痛対策におすすめ？

ウレタンマットレスには高反発と低反発がありますが、腰痛対策なら適度な硬さの高反発マットレスがおすすめです。身体全体をバランス良く支えてくれて、腰などの一部分だけに負担がかかりにくいからです。また、高反発マットレスは反発力が強いため、寝返りもスムーズです。

ウレタンマットレスは寿命が短い？

ウレタンマットレスは良質なものは耐久性が良いですが、安価なものほどへたりやすく寿命が短い傾向にあります。特に低反発マットレスは劣化が早く、寝ている部分全体が短期間でへたってしまいがちです。通常、低反発マットレスの寿命は1年から5年程度、高反発マットレスの場合は5年から7年程度が一般的な目安と言われています。ただし、体重や使用頻度によっても寿命は異なります。新品の時と比べて全体的に柔らかくなり、寝心地が悪化してきたら、買い替えを検討する時期だと言えるでしょう。

ウレタンマットレスは通気性に劣る？

ウレタンマットレスの通気性は、他素材のマットレスに比べると多少劣ります。ただし、ベッドフレームに載せたり、すのこの上に敷いたりすることで通気性を確保できます。ウレタンに限らずマットレスは、カビや湿気対策等のお手入れが必要です。定期的に立てかけて風を通す、除湿シートを使用する、部屋の換気を十分に行うなど、乾燥した状態に保つことはマットレスの寿命を延ばすためにも重要です。

まとめ

ウレタン素材が使われているウレタンマットレスは、コイル系のマットレスに比べてリーズナブルなのがメリットですが、へたりやすく耐久性が劣る傾向があります。選ぶ際は、反発力（高反発・低反発）や硬さ、耐久性、復元力を確認することが重要です。また、通気性が劣るため、カビやダニの発生を防ぐためにも除湿を心がける必要があります。特徴を把握して、ぜひ自分に合ったウレタンマットレスを選んでみてください。